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文芸塔 第85巻 第2号  冠句研究2月号(平成23年2月5日発行)

塔映集Ⅱ(同人作品) 松浦外郎選

  浮き沈み 流木浜に捨て置かる 直樹

選後に
人生に浮き沈みは当然だが、その果ては顧みられることのない流木ではあまりにも寂しい。

  浮き沈み 詩集ひとつを胸に抱く 直樹

  雲と人 文豪時を語らしむ 直樹

  雲と人 生あるものにある別れ 直樹

冠美抄 「音響く」 加納金子選

佳12 音響く 不況を飛ばす町工場 直樹

海鱗抄(自由吟) 三村昌也選

    冷えし魂 打っても打っても効かぬ釘 直樹
# by kankunonakama | 2011-02-05 10:00 |  冠句研究
平成23年度国風冠句新春号誌上吟輯 掲載句(平成23年度1月発行)

国之部 岡田一紅宗匠選
 六   年男 輝く新春の舵を取る 直樹

国之部 清水東風宗匠選
 九   年男 輝く新春の舵を取る 直樹
この句は二評通りで二一位になりました。

国之部 辻沢春雨宗匠選
二一   歩も軽く 口笛吹けば山笑う 直樹

国之部 伊崎緑風宗匠選
 九   歩も軽く 口笛吹けば山笑う 直樹


国之部 石橋盛行宗匠選
二四   望む夢 みんな笑って暮らせる世 直樹


風之部 中西野鶴宗匠選
 五   手放せず 美しきまま過ぎし青春 直樹

風之部 松山花兄宗匠選
 五   舞い初め 血の汗光るトゥシューズ 直樹
城陽冠句連盟二十日会 清風 第257号 掲載句(平成23年1月20日)

清風   堀井桃水選
八   月冴ゆる 我が身ひとつの床侘びし 直樹

清の部  澤本暖流先生選
二六  イロハから 再起の道は未知なれど 直樹

風の部  吉村木螺宗匠選
十六  初春の詩 明日を占う陽の雫 直樹

風の部  大西晃声先生選
六   離れ住む 無性に恋し里の春 直樹
# by kankunonakama | 2011-01-20 10:00 |  清風
初春冠句事始式(平成23年1月5日)真浄院 客殿

出席者の部

道光る 三村昌也選

秀5  道光る 客殿溢る四方の風 直樹

微笑返す 夏原弘志選

客2  微笑返す 遥かなる日々吾も又 直樹

佳11 微笑返す 掌にやんわりと眠る和子 直樹

寒昴   篠原和子選

佳10 寒昴 願わくば吾れ石とせよ 直樹

紙を折る 竹内そのみ選

秀9  紙を折る 四葉に秘めし過去の疵 直樹
文芸塔 第85巻 第1号  冠句研究1月号(平成23年1月5日発行)

塔映集Ⅱ(同人作品) 松浦外郎選

  尖る樹木 やんわりと老母の手を温む 直樹

選後に
病窓の向こうにも冬が来た感。あるいは居間での団欒の一刻のことか。やんわりと母上の冷たい
手を包まれた。去年病院で見聞き下ことだが、ナースに手を取られた老婆が「あんたの手のほうが
冷たいね!」と言っていた。こんなケースもあるということ。

  尖る樹木 何年降るや黒い雨 直樹

  晴み岬 墓碑に別れの朝が来る 直樹

  晴み岬 春風われに絡みつく 直樹

冠栄抄 「今を生き」 橋本信水選

秀 6 今を生き 花より好きな詩と逢う 直樹

海鱗抄(自由吟) 三村昌也選

    今になり 亡母の肩を叩きたし 直樹

新風抄 「幕上がる」 近藤恭代選

地位  幕上がる 陽光に佇つ駿馬あり 直樹

真珠抄 「板ばさみ」 中本富美子選

佳10 板ばさみ 本音語れぬ日にも朝 直樹
# by kankunonakama | 2011-01-05 10:00 |  冠句研究