文芸塔 第85巻 第4号  冠句研究4月号(平成23年4月5日発行)

塔映集Ⅱ(同人作品) 三村昌也選

冠吟塔映集に掲載

   深睡り 掌に少年は化石抱く 直樹


先日、子供(児童)が恐竜の化石を見つけた(発見した)との新聞記事を見ましたが、この句
の少年はどんな憧憬を抱いてこの化石を掌に、どんな夢を見て深い睡りに入っているのだろう
か。想像すればするほど夢の風景がふくらむファンタジックな句である。


   深睡り 異国の砂に慰霊の碑 直樹

   青む河岸 人の往き来も長閑なり 直樹

   青む河岸 せり師の娘嫁に行く 直樹


海鱗抄(自由吟) 浅田邦生選

   道通し 裾に入れたし春の風 直樹

   光る道 カラフルに咲くランドセル 直樹

冠美抄 井上真一選

佳 3 白く降る 過疎に影追う人もなし 直樹

新風抄 西川広子選

人位  声満ちる 過疎に木霊す新た生 直樹

選後感
人位句 新しい生命の誕生。大きな喜び伝わって来ます。

真珠抄 川瀬正子選

佳 2 一本道 力まず風を供として 直樹
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# by kankunonakama | 2011-04-05 10:00 |  冠句研究
桜月忌冠句大会(平成23年3月27日)真浄院客殿

欠席投句の部

春の滝 松浦外郎選

佳 7   春の滝 被災球児の瞳が燃える 直樹
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第40回あけぼの冠句研究会上座抄 掲載句(平成23年3月21日)

寿之部 中西春花宗匠選
十四 手に余る 文殊の知恵に得た活路 直樹

寿之部 松山花兄宗匠選
十三 伸びて行く 青竹一気に天を突く 直樹

寿之部 園田鏡石宗匠選
地  好きな人 切れぬ絆の赤い糸 直樹

松之部 大上仙路宗匠選
五  空回り 時の歯車水を得ず 直樹

松之部 古株凡詠宗匠選
十五 願い事 長閑な余生凡な倖 直樹

竹之部 松本双樹宗匠選
十四 もう一度 染めたき青春の絵に戻す 直樹

竹之部 下仲徳寿宗匠選
十五 返事なし ただでは起きぬ子の性根 直樹

竹之部 下仲徳寿宗匠選
七  ぬけぬけと 美貌の中にある仮面 直樹

梅之部 福井智海宗匠選
九  目一杯 心に越せぬ山がある 直樹

梅之部 下仲徳寿宗匠選
十二 逃げ回る 所詮泳ぐは仏の掌 直樹
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城陽冠句連盟二十日会 清風 第258号 掲載句(平成23年3月20日)

清ノ部  桂田唯桂宗匠選(曽根老松宗匠代選)
天   花の雨 明日に輝く虹信ず 直樹
追章 花の雨 初声に凛と梅の宮 判者

清ノ部  岡本旗鼓宗匠選
三十  花の雨 明日に輝く虹信ず 直樹

清ノ部  寺田昇雲宗匠選
二三  兵舎の灯 朋と別れの酒交す 直樹

風ノ部  奥野春宵宗匠選
二四  舵一杯 青雲の帆に陽が満ちて 直樹

風ノ部  大上仙路宗匠選
八   舵一杯 青雲の帆に陽が満ちて 直樹

風ノ部  古株凡詠宗匠選
二   舵一杯 青雲の帆に陽が満ちて 直樹

風ノ部  重長燕声宗匠選(畑中一柳宗匠代選)
二   舵一杯 青雲の帆に陽が満ちて 直樹

風ノ部  伊崎緑風宗匠選
天   舵一杯 青雲の帆に陽が満ちて 直樹
追章 舵一杯 笹舟春の恋唄う

この句は二評通りで「九位」多評通りで「五位」となりました。

風ノ部  土井豊月宗匠選
二十  舵一杯 青雲の帆に陽が満ちて 直樹

三十  夫婦みち 紅白古木となりし梅 直樹

風ノ部  宇田一晴宗匠選
二十  皆の衆 どう立て直す我が日本 直樹
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# by kankunonakama | 2011-03-20 10:00 |  清風
文芸塔 第85巻 第3号  冠句研究3月号(平成23年3月5日発行)

塔映集Ⅱ(同人作品) 松浦外郎選

  光る中 手を振りながら父は逝く 直樹

選後に
事実、逝かれる時に手を振られたのかはともかく、私の父の逝ったのは燦燦と陽の振りそそぐ窓辺で、今憶い浮かべると、では行ってくるよ、と言った感じだった。

  光る中  神秘の欠片彼方より 直樹

  一しきり 誰が為なりや我糺すく 直樹

  一しきり 雑踏にいて今を嗅ぐ 直樹

海鱗抄(自由吟) 三村昌也選

    目出度き日 無口な父の眼が緩む 直樹

新風抄 濱本啓水選

佳 9 ほめ言葉 風よ何故子を謗る 直樹
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# by kankunonakama | 2011-03-05 10:00 |  冠句研究
文芸塔 第85巻 第2号  冠句研究2月号(平成23年2月5日発行)

塔映集Ⅱ(同人作品) 松浦外郎選

  浮き沈み 流木浜に捨て置かる 直樹

選後に
人生に浮き沈みは当然だが、その果ては顧みられることのない流木ではあまりにも寂しい。

  浮き沈み 詩集ひとつを胸に抱く 直樹

  雲と人 文豪時を語らしむ 直樹

  雲と人 生あるものにある別れ 直樹

冠美抄 「音響く」 加納金子選

佳12 音響く 不況を飛ばす町工場 直樹

海鱗抄(自由吟) 三村昌也選

    冷えし魂 打っても打っても効かぬ釘 直樹
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# by kankunonakama | 2011-02-05 10:00 |  冠句研究
平成23年度国風冠句新春号誌上吟輯 掲載句(平成23年度1月発行)

国之部 岡田一紅宗匠選
 六   年男 輝く新春の舵を取る 直樹

国之部 清水東風宗匠選
 九   年男 輝く新春の舵を取る 直樹
この句は二評通りで二一位になりました。

国之部 辻沢春雨宗匠選
二一   歩も軽く 口笛吹けば山笑う 直樹

国之部 伊崎緑風宗匠選
 九   歩も軽く 口笛吹けば山笑う 直樹


国之部 石橋盛行宗匠選
二四   望む夢 みんな笑って暮らせる世 直樹


風之部 中西野鶴宗匠選
 五   手放せず 美しきまま過ぎし青春 直樹

風之部 松山花兄宗匠選
 五   舞い初め 血の汗光るトゥシューズ 直樹
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城陽冠句連盟二十日会 清風 第257号 掲載句(平成23年1月20日)

清風   堀井桃水選
八   月冴ゆる 我が身ひとつの床侘びし 直樹

清の部  澤本暖流先生選
二六  イロハから 再起の道は未知なれど 直樹

風の部  吉村木螺宗匠選
十六  初春の詩 明日を占う陽の雫 直樹

風の部  大西晃声先生選
六   離れ住む 無性に恋し里の春 直樹
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# by kankunonakama | 2011-01-20 10:00 |  清風
初春冠句事始式(平成23年1月5日)真浄院 客殿

出席者の部

道光る 三村昌也選

秀5  道光る 客殿溢る四方の風 直樹

微笑返す 夏原弘志選

客2  微笑返す 遥かなる日々吾も又 直樹

佳11 微笑返す 掌にやんわりと眠る和子 直樹

寒昴   篠原和子選

佳10 寒昴 願わくば吾れ石とせよ 直樹

紙を折る 竹内そのみ選

秀9  紙を折る 四葉に秘めし過去の疵 直樹
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文芸塔 第85巻 第1号  冠句研究1月号(平成23年1月5日発行)

塔映集Ⅱ(同人作品) 松浦外郎選

  尖る樹木 やんわりと老母の手を温む 直樹

選後に
病窓の向こうにも冬が来た感。あるいは居間での団欒の一刻のことか。やんわりと母上の冷たい
手を包まれた。去年病院で見聞き下ことだが、ナースに手を取られた老婆が「あんたの手のほうが
冷たいね!」と言っていた。こんなケースもあるということ。

  尖る樹木 何年降るや黒い雨 直樹

  晴み岬 墓碑に別れの朝が来る 直樹

  晴み岬 春風われに絡みつく 直樹

冠栄抄 「今を生き」 橋本信水選

秀 6 今を生き 花より好きな詩と逢う 直樹

海鱗抄(自由吟) 三村昌也選

    今になり 亡母の肩を叩きたし 直樹

新風抄 「幕上がる」 近藤恭代選

地位  幕上がる 陽光に佇つ駿馬あり 直樹

真珠抄 「板ばさみ」 中本富美子選

佳10 板ばさみ 本音語れぬ日にも朝 直樹
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# by kankunonakama | 2011-01-05 10:00 |  冠句研究