カテゴリ: 冠句研究( 40 )

文芸塔 第85巻 第11号  冠句研究11月号(平成23年11月5日発行)

塔映集Ⅱ(同人作品) 三村昌也選

   深い渕 日本がすこーし又ずれる 直樹
   
   深い渕 火の鳥あれと念じたし 直樹
   
   積み重ね 祈りの如き徳ありき 直樹

   積み重ね 惜しまれて去る椅子も良し 直樹

海鱗抄(自由吟) 浅田邦生選

   曼珠沙華 幼き日のまま母が居て 直樹

   蝉時雨 終の住処は慣れし里 直樹

新風抄 「話好き」 瀬戸澄子選

客 5  話好き 一が百にも化けて出る 直樹

編集部薦

   窓ひらく 陽の香りたる新刊書 直樹
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by kankunonakama | 2011-11-05 23:20 |  冠句研究
文芸塔 第85巻 第10号  冠句研究10月号(平成23年10月5日発行)

塔映集Ⅱ(同人作品) 三村昌也選

   星も燃え 勇気をくれた父他界 直樹
   
   星も燃え 碧き湖底に新た生 直樹
   
   人並ぶ 避難自衛の水求む 直樹

   人並ぶ 凱旋なでしこ帰国の日 直樹


冠栄抄 「生きる幸」 栃尾恵羊選

客 3 生きる幸 古希も変わらぬ山河あり 直樹

冠美抄 「風の笛」 八木勲選

冠吟塔映集に掲載

天位  風の笛 山を誇りに鉈振るう 直樹

選後感
天位 林業は一年で収穫する農業より一代を掛けたスパンの長い事業。苗を植え、陽が当たるように枝払いの世話もある。次世代のため長年手をかける。これが杣人の誇りである。

海鱗抄(自由吟) 浅田邦生選

   空高し 少年生きる道捜す 直樹

真珠抄 「観光地」 中台敏隆選

秀 9  観光地 戻って来いよ春の唄 直樹

新風抄 「涙拭く」 吉原初美選

佳22  涙拭く 産まる命を育まねば 直樹

新風抄 「涙拭く」 藤井美代子選

秀 2  涙拭く 産まる命を育まねば 直樹
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by kankunonakama | 2011-10-01 21:20 |  冠句研究
文芸塔 第85巻 第9号  冠句研究9月号(平成23年9月5日発行)

塔映集Ⅱ(同人作品) 三村昌也選

   白む空 少年決意の鉾を持つ 直樹

   白む空 今日も一日を生かされて 直樹

   競い立つ 陽の種残すひまわりの 直樹

   競い立つ 青春にライバル在りて 直樹

冠栄抄 「何語る」 夏原弘志選

佳18 何語る 底僅かなり盆の水 直樹

冠美抄 「鴉群れ」 寺山美喜子選

人位  鴉群れ もったいないと諭すかに 直樹

海鱗抄(自由吟) 浅田邦生選

   四月馬鹿 愛を誓った夢の中 直樹

新風抄 「待ち時間」 福島昌幸選

客 4  待ち時間 生まれ来る光の我が子 直樹

各地秀吟

   新名所 駅が一気に光る街 直樹
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by kankunonakama | 2011-09-04 20:10 |  冠句研究
文芸塔 第85巻 第8号  冠句研究8月号(平成23年8月5日発行)

塔映集Ⅱ(同人作品) 三村昌也選

冠吟塔映集に掲載

   祈る鐘 復興の星信じたし 直樹


今年の三月東日本を襲った未曾有の”東日本大震災”、地震、津波、原発と三重苦、
テレビの画面を見る度に一日も早い復興を願わず(祈らず)にはいられない。
復興の星よ現れよ一日も早く。

   祈る鐘 主よ何故に罪を問う 直樹

   祈る鐘 忘れ去りしかあの八月 直樹

   濡れる窓 書斎に重き灯の揺らぎ 直樹

冠美抄 竹内そのみ選

客 4 赤い屋根 女工別れの雪深し 直樹

海鱗抄(自由吟) 浅田邦生選

   石畳 幾許なるや師の挽歌 直樹
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by kankunonakama | 2011-08-14 17:42 |  冠句研究
文芸塔 第85巻 第7号  冠句研究7月号(平成23年7月5日発行)

塔映集Ⅱ(同人作品) 三村昌也選

  朝並木 少女真白き陽を浴びて 直樹

  朝並木 潮騒を聴く花時計 直樹

  流れ見る 身動き出来ぬ程怯え 直樹

  流れ見る 原発未だ安からず 直樹

海鱗抄(自由吟) 浅田邦生選

   災禍耐え 古木一輪春を呼ぶ 直樹

新風抄 「友揃う」 笠初枝選

秀 6 友揃う 酒一杯が語る青春 直樹
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by kankunonakama | 2011-07-05 10:00 |  冠句研究
文芸塔 第85巻 第6号  冠句研究6月号(平成23年6月5日発行)

塔映集Ⅱ(同人作品) 三村昌也選

  戦ぐ芦 未曾有に生きる舵を持て 直樹

  戦ぐ芦 孤愁の湖に明日を込め 直樹

  淋しい日 角を蹴飛ばしただ痛し 直樹

  淋しい日 時空に虹を探しおり 直樹


冠美抄 「合わぬ鍵」 小宮山初子選

佳 6 合わぬ鍵 知らず知らずの自我の壁 直樹


海鱗抄(自由吟) 浅田邦生選

   滝の音 自然と我ら共存す 直樹


真珠抄 「少し慣れ」 安養寺和子選

佳 7 少し慣れ 花の恥じらい何処に置く 直樹
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by kankunonakama | 2011-06-05 10:00 |  冠句研究
文芸塔 第85巻 第5号  冠句研究5月号(平成23年5月5日発行)

塔映集Ⅱ(同人作品) 三村昌也選

   木肌撫づ 過去刻む手に深き皺 直樹

   木肌撫づ 遠きに父の温みあり 直樹

   地下街路 何も変わらぬ赤提灯 直樹

   地下街路 虚しさ連れて来た小雨 直樹


海鱗抄(自由吟) 浅田邦生選

   花の中 吾れ晩学の尽きるまで 直樹

真珠抄 安養寺和子選

佳10 山遥か もう良い我れは凡な道 直樹

新風抄 西川広子選

佳 7 好きな店 笑顔やさしい路地の裏 直樹

各地秀吟

    凧あがる ぐいぐい伸びよ青き竹 直樹
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by kankunonakama | 2011-05-05 10:00 |  冠句研究
文芸塔 第85巻 第4号  冠句研究4月号(平成23年4月5日発行)

塔映集Ⅱ(同人作品) 三村昌也選

冠吟塔映集に掲載

   深睡り 掌に少年は化石抱く 直樹


先日、子供(児童)が恐竜の化石を見つけた(発見した)との新聞記事を見ましたが、この句
の少年はどんな憧憬を抱いてこの化石を掌に、どんな夢を見て深い睡りに入っているのだろう
か。想像すればするほど夢の風景がふくらむファンタジックな句である。


   深睡り 異国の砂に慰霊の碑 直樹

   青む河岸 人の往き来も長閑なり 直樹

   青む河岸 せり師の娘嫁に行く 直樹


海鱗抄(自由吟) 浅田邦生選

   道通し 裾に入れたし春の風 直樹

   光る道 カラフルに咲くランドセル 直樹

冠美抄 井上真一選

佳 3 白く降る 過疎に影追う人もなし 直樹

新風抄 西川広子選

人位  声満ちる 過疎に木霊す新た生 直樹

選後感
人位句 新しい生命の誕生。大きな喜び伝わって来ます。

真珠抄 川瀬正子選

佳 2 一本道 力まず風を供として 直樹
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by kankunonakama | 2011-04-05 10:00 |  冠句研究
文芸塔 第85巻 第3号  冠句研究3月号(平成23年3月5日発行)

塔映集Ⅱ(同人作品) 松浦外郎選

  光る中 手を振りながら父は逝く 直樹

選後に
事実、逝かれる時に手を振られたのかはともかく、私の父の逝ったのは燦燦と陽の振りそそぐ窓辺で、今憶い浮かべると、では行ってくるよ、と言った感じだった。

  光る中  神秘の欠片彼方より 直樹

  一しきり 誰が為なりや我糺すく 直樹

  一しきり 雑踏にいて今を嗅ぐ 直樹

海鱗抄(自由吟) 三村昌也選

    目出度き日 無口な父の眼が緩む 直樹

新風抄 濱本啓水選

佳 9 ほめ言葉 風よ何故子を謗る 直樹
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by kankunonakama | 2011-03-05 10:00 |  冠句研究
文芸塔 第85巻 第2号  冠句研究2月号(平成23年2月5日発行)

塔映集Ⅱ(同人作品) 松浦外郎選

  浮き沈み 流木浜に捨て置かる 直樹

選後に
人生に浮き沈みは当然だが、その果ては顧みられることのない流木ではあまりにも寂しい。

  浮き沈み 詩集ひとつを胸に抱く 直樹

  雲と人 文豪時を語らしむ 直樹

  雲と人 生あるものにある別れ 直樹

冠美抄 「音響く」 加納金子選

佳12 音響く 不況を飛ばす町工場 直樹

海鱗抄(自由吟) 三村昌也選

    冷えし魂 打っても打っても効かぬ釘 直樹
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by kankunonakama | 2011-02-05 10:00 |  冠句研究